こちらは、もはや動画を使った現状の共有はお手の物。文字や言葉の限界は空間(ビジュアル)を表現することだが、画像の限界は時間(動き)を表現することである。
現実世界の空間はさらに立体的であり、なおかつこれら視覚も含めた五感で体感する世界であるから、それを考えると、動画で共有することも、相当の情報が捨てられた後の現状でしかない。
だが、一般的な問題解決では、そのはるか手前である、文字や言葉などの「概念」から抜けきれず、正しい現状の認識ができない。だから、正しいあるべき姿も描くことができず、正しい問題も設定できない。だが、現状を概念で理解することが長年習慣化された組織を、現実世界の問題解決に近づく第一歩として、映像で理解する組織へ変革していくことさえ難しいということは、変革リーダーであれば痛感するところだろう。
さらに、こちらは最近、毎回のようにAIやロボットなどのテクノロジーの話も積極的に取り入れている。医療現場の労働生産性の向上はロボット、知的生産性の向上はRPAが担い、それをAIの頭脳でマネジメントしていく。その結果待っている世界は、本来医療者が専門職として本当にやりたかった、専門職(人間)でしか提供できない価値を提供できる世界である。だからこそ、テクノロジーと共生する【あるべき姿】を描く問題設定型の問題解決を行っていかなければならないのである。そのための、研修終わりのメッセージ。
「皆さんが想像できないものは実現できません。だから、待っているだけでは(テクノロジーと共生する医療現場の世界は)やってきません」
ノンテクを組織学習しているどの医療機関や介護施設が、本格的にテクノロジーと共生する【あるべき姿】を描く問題設定型の問題解決の実践ステージに到達するか。いち早くテクノロジー時代の組織変革のロールモデルになってもらいたい。
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