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Writer's picture佐藤 和弘

「有事の状況である」ことと「実際に有事の場にいる」ことの違い

この「戦争」体験と「戦場」体験の違いは、世の中が有事の状況であることと、有事を肌身で実感することの間には、大きな隔たりがあることを意味する。


これは、「有事の状況である」ことと「実際に有事の場にいる」ことの違いと言い換えられる。後者になってしまうと、あまりにも過酷。有事のリーダーシップは、いかに前者の段階のうちに、組織のスタッフの当事者意識を高められるかが極めて重要になる。

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私は、近代日本がほぼ10年おきに戦争を繰り返したことに、不思議な感覚を持つ。戦争に反対の声がなぜそれほど大きく広がらなかったのであろうか。これも私の見るところだが 、戦争を続けたと言っても日本国内が戦場になったわけではないのだから、戦争を肌身で納得することはできなかった。

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