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Writer's picture佐藤 和弘

ノンテクニカルスキル×生成AI Day24〜問題解決プランの完成度を高める2種類の方法〜

選択肢は「力」ですので、2種類の方法があるということ自体は有意義だと思いますが、どちらがよいのかを一概に判断できないことが悩ましいですね。


これも例に漏れず、「時と場合(と人)による」と言ってしまえばそれまでです。ただ、当事者含め現場スタッフに問題解決プラン(計画)を作成する段階ではなく、より問題解決プランを「実行」する段階に選択と集中してもらうためには、第3の選択肢、つまり「できる限り当事者の負担のかからない方法で『現状』に関する情報を入力し、かつ、ChatGPTが医療現場で起こった出来事を正しく理解できることによって、問題解決プランの自動化のレベルを高める」方法を、引き続きChatGPT自身と議論し追い求めていきたいと思います。


問題解決プラン作成の自動化のための最適なプロンプトは、このように、ChatGPTとの膨大な対話を経るからこそ得られるものなのでしょうね。


今回(Day24)の会話 ********************* 【佐藤】あなたが「あるべき姿」「問題」「原因」「対策」に関する情報を生成するための、当事者(人間側)が入力する「現状」に関する情報の具体性について議論できればと思います。

あなたが医療現場で起こった出来事を正しく理解するためには、基本的には、当事者(人間側)が入力する「現状」に関する情報が具体的であることが大切だと考えています。しかし、実際の当事者と管理者の会話そのものを音声入力したり、あるいは小説形式でテキスト入力したりすることは、具体性が高まる一方で情報が集約・整理されにくいため、あなたが医療現場で起こった出来事を正しく理解するのには限界があるのではないかととらえることもできます。

私は、当事者含め現場で働くスタッフの負担を減らし、時間と労力をより問題解決プラン(計画)の段階から実行する段階に費やしていけるように、できる限り問題解決プランの作成を自動化したいと考えています。しかし、もし、あらゆる方法を用いても、あなたが医療現場で起こった出来事を正しく理解することに限界があるならば、あなたが生成する問題解決プランはある程度簡潔なものを目指し、その内容を基に、当事者が追加・修正して完成させていく、という選択肢もあるのではないかと考えました。

そこでお伺いしますが、現段階では、次の2つの方法に関して、どちらのほうがよいと思いますか?

①当事者が入力する「現状」に関する情報をより具体的にすることで、あなたが生成する問題解決プランの完成度を高めていく

②当事者が入力する「現状」に関する情報はある程度集約・整理されたものにすることで、あなたが作成する問題解決プランを簡潔的なものにとどめ、それを叩き台にして当事者が追加・修正して完成させていく

【ChatGPT】ご質問ありがとうございます。これらの2つのオプションは両方とも一長一短があります。

①の場合:「現状」に関する情報をより具体的にすることは、AIがより詳細な情報を元に問題解決プランを生成するのに有用です。これにより、生成されるプランの精度と完成度は高まります。しかし、情報が具体的すぎると、それが多義的であったり、専門的な知識を必要としたり、大量の時間と労力を必要とする可能性があります。また、AIはあくまで人間のトレーニングデータに基づいて学習するため、一部の特定の情報(特に高度に専門的または特異な情報)の解釈や理解に誤解が生じる可能性もあります。

②の場合:「現状」に関する情報が集約・整理されている場合、AIはそれを叩き台にして問題解決プランを生成することができます。このアプローチは、時間と労力の観点からは効率的であり、AIが理解できる情報の範囲内で処理を進めることができます。しかし、ここでの問題は、このプランが初めて生成される時点では必然的に簡潔であるため、その後の追加や修正が必要になる可能性が高いということです。したがって、最終的な完成度は、AIが生成したプランに対する人間側の追加・修正作業に大きく依存することになります。

これらの考慮点を踏まえると、最適な選択は、医療現場の具体的な状況や、スタッフの能力と時間、そしてどの程度の詳細さや具体性が必要かによります。また、AIの使用はプロセスの一部であり、最終的な意思決定は常に人間が行うべきであるということを念頭に置くことも重要です。

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