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Writer's picture佐藤 和弘

ノンテクニカルスキルは、「(自らの)テクニカルスキルと患者さんをつなぐスキル」

医療現場で働く資格がテクニカルスキル(専門技術)に基づいている以上、あくまでもその資格を持っているからこそ働くことができる現場スタッフにとってみれば、ノンテクニカルスキル(非専門技術)よりもテクニカルスキルに興味や関心が向くのは自然なことです。


このように、テクニカルスキルに基づく資格が医療者としてのDNAに擦り込まれている自施設のスタッフに、ノンテクニカルスキルにも興味や関心を持ってもらうためには、やはり


「ノンテクニカルスキルがあれば、自らのテクニカルスキルをより生かすことができる」


といったように、テクニカルスキルを主軸にしてノンテクニカルスキルを位置づけてもらうのがよいのではないかと思います(というか、これが本来の考え方であるはずです)。


例えば、さまざまな学会やセミナーに積極的に参加してテクニカルスキルに関する学びを深めながらも、それらの学びをなかなか実務に生かす機会を得られない、別の言い方をすれば、組織の一員として日々業務を行う中で、実は高いテクニカルスキルを持ちながら、その「爪」を隠さざるを得ず、悶々と過ごしている人も少なくないのではないかと想像します。


そのような苦悩の中で、もしノンテクニカルスキルを発揮して自らのテクニカルスキルについてプレゼンテーションし、実務で発揮できる機会を組織の中で得ることができれば、そのテクニカルスキルがあったからこそ救われる患者さんが出てくるかもしれません。


このように考えると、ノンテクニカルスキルは、「(自らの)テクニカルスキルと患者さんをつなぐスキル」ととらえることができます。

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