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リーダーに求められる「マイク機能」と「ミュート機能」の役割

  • Writer: 佐藤 和弘
    佐藤 和弘
  • Jan 29
  • 2 min read

多数派である慎重派が、推進派が先頭に並んでいる列の後ろに並ぶか、それとも抵抗派が先頭に並んでいる列の後ろに並ぶかによって、ポジティブな空気がつくられるか、ネガティブな空気がつくられるかが決まる。


組織の2:6:2の法則を基にした空気のマネジメントをこのように表現すると、鍵を握るのは、実は慎重派であることがわかります。


「慎重派の行動を制する者は、組織の空気を制する」


ただ、慎重派を「推進派、抵抗派(という他者)の行動を見てから自分の行動を決める慎重さを持つ人たち」ととらえると、リーダーは、慎重派に直接働きかけるのではなく、推進派と抵抗派に働きかけることを通じて、間接的に慎重派の行動を促していくことが大切になります。


そして、そのうえでリーダーに求められるのが「マイク機能」と「ミュート機能」という2種類の役割です。


ここで言うマイク機能は、推進派の行動を慎重派の「耳に届ける」ようにすることを意味します。推進派が行動していても、慎重派がそのこと自体を知らなければ、推進派の真似をしようがありません。


一方で、ミュート機能は、抵抗派の声を慎重派の「耳に届けない」ようにすることを意味します。抵抗派の声によって慎重派が萎縮してしまうと、推進派の真似をすることを躊躇してしまいかねません。


なお、このリーダーの推進派に対する「マイク機能」としての働きかけには「意味づける力」、抵抗派に対する「ミュート機能」としての働きかけには「共感する力」がポイントになりますが、抵抗派に対する働きかけといっても、説得して変えようとすることではないととらえておくことが重要です。


「抵抗派を変えることはそもそも諦める」


「そのうえで、抵抗派の考えに対して共感(賛同ではない)することによって、できる限りその声を小さくする」


「それによって、萎縮してしまうような抵抗派の声を慎重派の耳に届けないようにする」

このように考えるとなんとももどかしく思えますが、そもそも「リーダー家業はもどかしいもの」と言えるのかもしれません。

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© 2013 by Kazuhiro Sato

 

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