top of page
Writer's picture佐藤 和弘

病院安全教育12・1月号Web連載「ストーリーで学ぶ 医療安全管理者のためのノンテク導入塾」32日目の授業


病院安全教育12・1月号Web連載「ストーリーで学ぶ 医療安全管理者のためのノンテク導入塾」32日目の授業は「『現状』に関する考え方について生成AIと考える」。


生成AIが生成(出力)する「あるべき姿」「問題」「原因」「対策」に関する情報は、人間側が入力する「目的」と「現状」に関する情報に大きく依存するととらえることができますが、これは、「答えは問いの鏡」であることを意味しています。


今回の授業では、ChatGPTとの会話を通じて、(医療現場で問題解決プランを作成する場面をイメージした際に)人間側が入力することになる、「現状」に関する考え方について考えていきます。


このように、生成AIとの会話を繰り返していく際に大事なことは、「生成AIの意見はこうだが、私はこう思う」といったように、生成AIの意見を参考(考えるための選択肢)にしながらも、それをふまえて「自分の意見に落とし込む」ということです。


ただ、これは人間(他者)から学ぶ際も同様で、「◯◯さんの意見はこうだが、私はこう思う」といった自分の意見への落とし込みは、それが賛成意見であっても反対意見であっても、その物事に対する「自分事感」を高めるために大事なことだと思います。


このように考えると、生成AIとの会話を特別視しない、言い方を変えれば、「それって、人間との会話と同じだよね」といったようにとらえておく方がよいと考えています。

Recent Posts

See All

人間における自己教師あり学習(自分から学ぶ)

昨今のAIの基盤となっているニューラルネットワークは人間の脳の神経回路を模したものですが、一方で、AIを理解するということは人間(の脳)を理解することにつながるという学びの相互作用的な関係にあると言えます。 そのうえで、大規模言語モデルにおいて「トランスフォーマー」とともに...

効率系と創造系の2種類の生成AIの活用の観点

生成AIの使い道は、大きく「効率系」と「創造系」の2種類に分けることができます。 前者は、例えば文書の自動作成や文章の要約など、10の労力を自動化によって5に減らすといったイメージで、「分母」の議論と言えます。世の中の生成AIにおける議論は、多くが効率系の議論ではないかと思...

病院安全教育6・7月号Web連載「ストーリーで学ぶ 医療安全管理者のためのノンテク導入塾」35日目

病院安全教育6・7月号Web連載「ストーリーで学ぶ 医療安全管理者のためのノンテク導入塾」35日目の授業のテーマは「『目的』に関する情報について生成AIと考える」。 医療現場で求められるのは、突き詰めると「正しい行動を取る」ということですが、問題解決の六大大陸(世界地図)は...

Comments


bottom of page