滅亡へと向かう有事の終局において、リーダーの終戦への覚悟の言葉と真意。有事のリーダーには、このような「終わらせる覚悟」が求められる。 **************************** 組閣當夜のラヂオ放送に於て「國民よ我が屍を越えて行け」と言つた眞意には次に二つのことがふくまれてゐた。第一に、余としては今次の戰爭は全々勝目のないことを豫斷してゐたので、余に大命が降つた以上、機を見て終戰に導く、さうして殺されるといふこと。第二は余の命を國に捧げるといふ誠忠の意味から彼のことを敢えて言つたのである。
【復刻版】鈴木貫太郎首相の「終戦の表情」―終戦に導いた総理の貴重な回想 (響林社文庫)
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