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Writer's picture佐藤 和弘

群馬県病院局看護職員研修【ノンテクニカル研修新人編】で講演

Updated: Jul 11, 2019



2015年から行なっている県立4病院合同のノンテク研修は、基礎編・実践編と展開し、昨年からは新たに新人編まで発展している。


1施設でも巨大な組織が4施設で足並みをそろえ、しかも今年で5年目という、継続的に共通言語づくりと現場の問題解決を繰り返していけば、至るところでスモールウィンが量産されるのも当然の結果で、もはや1つひとつをフォローしきれない。巨大組織は、動き始めれば強烈なラーメン屋の長蛇の列ができるため、継続すればするほど変革する組織の空気に支配される。


新人の方々にとってはノンテクの体験教室である(に過ぎない)今回のメインは、もちろん料理をつくって食べてみる試食セッション。問題解決のレシピ(2W1H)はすでに手元にあるから、実質的な料理の味は隠し味の使い方(ビッグワードを具体的にする)次第で決まる。


そのうえで、特に食材集め(正しく現状を把握する)と食材選び(正しい問題を捉える)に選択と集中。誰もがハマると言っても良い「概念を具体的な概念で表現する(それって概念ですよね)」落とし穴から抜け出すために、いかに現実世界の出来事で現状と問題を把握するかを、グループを回りながら透析現場を例に寸劇し回った。


現実世界の問題は、概念では解決できない。この極めて重要な気づきをノンテクを初めて学ぶうえで得たのは、今後何十年と現場の問題解決をしていくうえで、大きな財産になる。


最後は、次世代の医療リーダーになる皆さんへ、問題設定型の問題解決の必要性と、テクノロジー(AIやロボット)と共生する【あるべき姿】の設定の重要性を医療エンジニアからレクチャー。今後、AIブームが3度目の冬の時代を迎えようと、人間に知的好奇心がある限り、テクノロジーの時代は進み続ける。だが、医療現場でその世界を描くのは、あくまでも現場医療者の方々である。


「(いつか誰かがAIやロボットを取り入れてくれるだろうと)待っていたら遅い。自分たちの未来を自分たちで描いていってください」

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