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Writer's picture佐藤 和弘

自組織の空気を簡単に知る方法

自組織の空気を簡単に知る方法がある。ある【問題】が起こったときに、推進派でも抵抗派でもなく、慎重派スタッフに「なんでそうなったの?」と聞いてみればいい。


そこで、「スミマセン・・・」と自分が責めれていると勘違いしたり、「でも、私はちゃんと伝えました」といったように自らの身を守ろうとしたり、「◯◯さんが悪いんです」と他のスタッフのせいにするといった反応があれば、組織にはネガティブな空気が広がっているといえる。


逆に、「なぜかを考えてみたんですが・・・」といったように【原因】を考えたり、「だから今後はこうすべきだと思います」と【対策】を提案するといった反応があれば、組織にはポジティブな空気が広がっているといえる。


「なんでそうなったの?」という言葉は、犯人探しではなく、【原因】探しのための言葉である。だからこそ、この言葉を伝える側と聞く側の双方が、そのことを前提に言葉のやり取りをしなければならない。


一方で大事なことは、ここでいうポジティブ・ネガティブな空気とは、単に「仲が良いかどうか」とか「思いやりがあるかどうか」「和気あいあいかどうか」といった意味ではないということだ。


たとえ厳しく張り詰めた空気であっても、それが自組織のビジョンに向かうためのものであればポジティブな空気であるし、優しく和やかな空気であっても、現状満足に浸っているものであればネガティブな空気である。


医療現場でどんな組織の空気をつくるか、その結果は、最終的に患者さんに向かう。変革リーダーは、このことを十分に理解しておくことが大切である。空気を恐れ、だからこそ空気に向き合う覚悟が求められる。

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